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人材採用とは何か

Q&A形式による人材採用の基礎知識
4.退職について
出所 平成15年版「Q&Aでわかる求人・雇用の基礎知識」より
(社団法人全国求人情報協会編)
すぐ辞められても賃金は支払うのか 退職時に必要な手続き
退職による損害を請求できるか    
 すぐ辞められても賃金は支払うのか
Q.採用して3日後には欠勤し、 退職するので3日分の給料を支払えという社員がいます…。
採用して3日間勤めただけで無断欠勤を始め、 1週間後突然退職願を郵送してきた社員がいます。 その上、働いた3日分の給料を支払ってくれというのです。 あまりに身勝手な態度に腹立たしい限りですが、何かペナルティは考えられないものでしょうか。
A.まずは3日分の賃金は支払わなくてはなりません。
もしペナルティとして賃金を支払わないことを考えているのでしたら問題です。 労働基準法では、賃金とは「労働の対償として使用者が支払う」ものと定めています。 まず労働があって、その報酬として賃金が存在するのです。 その支払いが完全確実に行われるように、「賃金支払5原則」というものも定められています。
ご質問の社員は3日間は働いたのですから、その対償としてその分の賃金は支払わなくてはなりません。 この際、無断欠勤や遅刻等の経営秩序違反に対するペナルティ規定を、 就業規則に定めておき適用することは可能です。 ただし、そのペナルティ額に関しては労働基準法第91条の規定の範囲内でということであり、 無制限に認められるものではありません。
就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、 その減給は、1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、 総額が1賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない。(労働基準法第91条)
しかし、そうはいっても迷惑を被ったのだから、 損害賠償としての迷惑料と賃金を相殺したいと思われるかもしれません。 これもできないことはおわかりだと思います。 それは、意に反して辞められたからという理由で、働いた分の賃金を支払わないことは、 全額払いの原則に反するからです。 もし実際に損害が発生し、どうしても損害賠償を求めたい場合は、 民事で争うことになりますが、この場合も、賃金は一旦支払った上での争いということになります。
 退職時に必要な手続き
Q.退職に必要な手続きにはどのようなものがありますか?
ブティックを経営している者です。 まだ開店して2年なので、今まで退職した者がおりませんでしたが、 今月いっぱいで店員の一人が辞めたいと申し出てきました。どのような手続きが必要でしょうか。
A.以下のような事業者の責務として行うべきことに注意しましょう。
退職には労働者の自己都合退職、契約期間の満了等による自然退職 および使用者の都合による解雇等いろいろなパターンがあります。 いずれの場合も労働者が退職した場合において労働者から請求があったら、 会社は7日以内に賃金を支払い、積立金や、保証金、貯蓄金など、 その労働者の権利に属するものはすべて労働者に返さなければなりません。(労働基準法第23条)
退職金も、就業規則や労働契約で支払条件がはっきりしている場合は賃金ですから、 支払時期について明記しておくことが必要でしょう。 また、雇用者は、労働者が退職したときには、社会保険の被保険者としての資格喪失の届出が必要です。 離職票、厚生年金手帳、雇用保険被保険者証、源泉徴収票などもすみやかに労働者に交付しなければなりません。 いずれも法律上の事業主の責務ですから、忘れずに実行してください。
また、退職する労働者から使用証明を請求された場合は、
1) 使用期間
2) 本人の従事した業務の種類
3) その事業場における本人の地位
4) 本人の賃金
5) 退職の事由(解雇の場合はその理由)
のうち、本人が、求める事項のみを記載して発行しなければなりません。
知っておきたいミニ知識 << 労働契約期間の上限延長 >>
労働基準法の改正により、平成11年4月1日から次の場合の労働契約期間の上限が3年に延長されました。
1) 新商品、新技術開発などに必要な高度の専門知識、 技術、経験を有する労働者を新たに確保する場合
2) 事業の開始、転換などのために必要な高度の専門的な知識、 技術、経験を有する労働者を新たに確保する場合(業務が有期のもの)
3) 60歳以上の高齢者を雇用する場合
 退職による損害を請求できるか
Q.あまりに短期間で辞めてしまうアルバイトに困っています
アルバイトを雇っても、すぐに辞めてしまう者もおり、困っています。 働いた分の給料を支払うのは当然としても、こちらも求人のための費用がかかっています。 あまりに短期で辞めたら求人費用分だけでも求職者に請求したいのですが、 そういう承諾書を作ってもかまわないでしょうか。
A.あらかじめ違約金を定めたり損害賠償額を予定することはできません。
労働基準法第16条では「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、 又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない」と定めており、 労働者と損害賠償を予定するような約束を交わすのは一切認められていません。
これは、損害賠償を予定することで労働者が自由に会社を辞められなくなり、 結果として、自由意思を拘束されたり、労働の強制につながることを防ぐ趣旨から設けられたものです。
労働契約における債務不履行には、期間の定めのある労働契約において、期間満了前に離職してしまった場合や、 遅刻、無断欠勤、不注意による不良品の生産なども含まれると考えるのが一般的です。 ですから、これらについて損害賠償額を予定することも違反となります。
以上のことから、設問のように、労働者が早期に退職する場合について、あらかじめ定めた額を請求する約束をすることは、 労働基準法に抵触することになり認められません。
なお、労働基準法が禁止しているのは、あらかじめ違約金を定めることや損害賠償の額を予定することですから、 契約不履行により現実に生じた損害についての賠償請求をすることは可能です。
知っておきたいミニ知識 << 60歳以上定年の義務化について >>
定年を定める場合は、その定年を60歳以上とする義務があります。
(高齢者等の雇用の安定等に関する法律)
60歳を下回る定年は無効となりますので、定年を理由に労働者を退職させることはできません。


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